新型コロナウイルスに対する中小企業経営強化税制について

事業承継

税制措置

昨今の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受けて、業務のデジタル化(在宅勤務・テレワーク)を導入する企業が増えています。

すでに、国や福岡市等の自治体では、テレワーク導入費用を支援する補助金が公募されています。また、補助金・助成金のみならず、テレワーク等を支援する税制が注目を集めているなか、テレワーク等を促進するために中小企業経営強化税制が拡充されました。

経営力向上計画

中小企業経営強化税制とは、中小企業等経営強化法の認定を受けた経営力向上計画に基づき、一定の設備を取得や製作等した場合には、即時償却又は取得価額の10%の税額控除(資本金3,000万円超1億円以下の法人は7%)が選択適用できます。
これまで、生産性向上設備(A類型)、収益力強化設備(B類型)が対象になっていましたが、新たにデジタル化設備(C類型)が対象に加わりました。

既存税制の拡充扱いで、中小企業がテレワーク等のための設備を取得した場合に、中小企業経営強化税制の適用を受けられるようになっています。

具体的には、遠隔操作、可視化、自動制御化のいずれかを可能にするデジタル化設備として、経済産業大臣の認定を受けた経営力向上計画に基づいて機械装置、工具、器具備品、建物附属設備、ソフトウエア等を取得した場合には即時償却又は税額控除が選択適用できます。

遠隔操作と可視化とは

遠隔操作とは、デジタル技術を用いて事業を非対面で行えるように、また、事業従事者が、通常業務を、通常の出勤場所以外の場所で行えるようにする目的で、遠隔操作をすることをいいます。

可視化とは、データの集約・分析を、デジタル技術を用いて行い、そのデータが、現在行っている事業や事業プロセスに関係するもので、デジタル技術により事業プロセスに関する最新の状況を把握し経営資源等の最適化を行えるようにすることをいいます。

自動制御化とは、デジタル技術を用いて、状況に応じて自動的に指令を行えるようにすることやその指令が、現在行っている事業プロセスに関する経営資源等を最適化するためのものをいいます。

経営資源等の最適化とは、設備、技術、個人の有する知識及び技能等を含む事業活動に活用される資源等の最適な配分等をいいます。

上記の他、ITツール導入による業務効率化等を支援するIT導入補助金、新たにテレワークを導入した中小企業事業主等に対してテレワーク用通信機器の導入等に係る経費を助成する働き方改革推進支援助成金などもあります。

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